早慶の英語長文対策|ポラリス3・ハイパートレーニングの使い方

早慶の英語長文対策として、問題集の選び方と復習のしかたを紹介する記事のアイキャッチ

当サイトの記事は、編集部が早稲田大学・慶應義塾大学の公式サイトや入試要項、文部科学省などの公的機関、出版社の公式情報を調べて独自に執筆しています。入試の方式・科目・日程は年度ごとに変わるため、最新の情報は各大学の入試要項で確認してください。

単語・文法・解釈がひと通り進むと、次は早慶の英語長文をどう対策するか、どの問題集をどう使うかで迷いますよね。

結論から言うと、長文問題集は「レベル」と「目的」の2つで選び、1題ごとの復習を丁寧にすると力がつきます。そのうえで、時間内に読み切る練習を段階的に入れていくのが近道です。

この記事を読むと、問題集の選び方、1題を解いた後の復習手順、時間内に読み切るための練習の進め方が分かります。

目次

早慶の英語長文対策は、何から始める?

先に結論

早慶の英語長文対策は、単語・文法・解釈の土台ができてから始めると効果が出やすいです。土台がある状態で、問題集を1題ずつ解いて復習する。この積み重ねが、早慶の長文を時間内に読む力につながります。

『とにかく長文をたくさん解けば読めるようになるんでしょ?』と思う方も多いはずです。

実は、量だけでは伸びにくいこともあるんです。読めない文を読めないまま何題も解いても、同じところでつまずき続けてしまうからです。

長文を始める前に確かめたいこと

長文の問題集に入る前に、次のチェックで土台を確かめてみてください。

長文に進む前のチェック
  • 単語帳の1冊目の見出し語を見て、意味がすぐ言える
  • 文法問題を解いた時、正解の理由を説明できる
  • 長い1文でも、主語と動詞を見つけて訳せる
  • よく出る熟語は、見てすぐ意味が浮かぶ

3つ目でつまずく人は、長文の前に英文解釈を入れるのがおすすめです。進め方は早慶の英文解釈の記事で紹介しています。

早慶の英語は学部ごとに形が違う

早慶の英語は、学部ごとに配点も問題の形も違います。例えば早稲田の政治経済学部の2027年度一般選抜は、日英両言語の長文を読み解く総合問題で、記述式の解答を含みます。

慶應の2027年度一般選抜では、法学部・商学部の外国語は200点、経済学部の外国語(英語)は200点です。英語の比重が大きい学部では、長文の読み間違いが点数に響きやすいですよね。

学部ごとの英語の違いは早慶の英語の特徴と対策の記事でまとめています。

長文問題集をレベル別・目的別に並べると

問題集は「どのレベルで、何を練習するか」で選ぶ

長文問題集は、精読(1文ずつ正確に読む)、速読(時間内に読み切る)、パラグラフ(段落ごとの役割をつかむ)と、練習の目的が本ごとに違います。今の自分に足りない目的の本を選ぶのが近道です。

『ポラリス3とハイパートレーニング3、早慶ならどっち?』という声はよく聞きます。

ここが大事なところです。どちらが上かより、何を練習する本かが違うんです。出版社の公式情報をもとに、目的別に並べてみます。

練習の目的問題集・読み方の例公式に書かれている特徴こういう人に向く
発展レベルの長文に慣れる英語長文ポラリス3(発展レベル)(KADOKAWA)発展レベル。長文12題難しめの長文を1題ずつ丁寧に解きたい人
音読で読む速さを上げる英語長文ハイパートレーニング レベル3 難関編(桐原書店)音声オンライン提供版。シリーズのページでスラッシュ・リーディングの音読練習を特長として紹介解いた長文を音読して、読む速さを上げたい人
段落の役割をつかむ英語長文読解の王道 パラグラフリーディングのストラテジー(河合出版)全3冊。1は読み方・解き方編、2は実戦編 私立大対策、3は実戦編 国公立大対策段落ごとの要点をつかむ読み方を学びたい人
本番の形に慣れる志望学部の過去問大学の公式サイトで公開問題集で読み方が身についてきた人
早慶の長文問題集を、発展レベルの長文に慣れる・音読で速さを上げる・段落の役割をつかむ・本番の形に慣れるの4つの目的で並べた図解

この表の本は「この中から選ぶ」という意味ではありません。学校で配られた長文の問題集がある人は、同じ目的の本として使って大丈夫ですよ。

ポラリス3で早慶を目指す使い方

英語長文ポラリス3は、出版社が「発展レベル」としている長文の問題集で、長文12題が収録されています。

1題ずつ時間をかけて解き、解説で読み方を確かめる使い方が向いています。12題を一気に解くより、1題ごとの復習に時間を使うのがおすすめです。

『12題だけで足りるのかな?』と思う方もいますよね。問題集の題数より、1題からどれだけ学べたかの方が大事です。残りの長文の練習は、過去問でも積めます。

ハイパートレーニング3で早慶を目指す使い方

英語長文ハイパートレーニングのレベル3は「難関編」とされている問題集です。シリーズの公式ページでは、スラッシュ・リーディングのリピート・トレーニングという音読練習が特長として紹介されています。

解いた長文を、意味のまとまりごとに区切って音読する練習に向いています。読む速さを上げたい人は、解いて終わりにせず、音読まで続けてみてください。

パラグラフリーディングのストラテジーで早慶を目指す使い方

パラグラフリーディングのストラテジーは全3冊で、1が読み方・解き方編、2が私立大対策の実戦編です。早慶のような私立大を目指す人なら、1で読み方を学んで2で練習する流れが考えやすいです。

段落ごとに「この段落は何を言っているか」をつかむ読み方なので、長い文章で話の流れを見失いやすい人に向きます。

例えば、5段落の長文なら、読みながら余白に段落ごとのメモを書いていくイメージです。

  • 第1段落: 話題の紹介と、よくある考え方
  • 第2段落: その考え方への疑問
  • 第3段落: 筆者の主張と理由
  • 第4段落: 主張を支える具体例
  • 第5段落: まとめと、これからの課題

こうして並べると、内容一致の問題でどの段落を見ればいいかが分かりやすくなりますよね。

時期ごとの進め方の目安

長文の問題集をいつ、どう使うかの一例を並べてみます。あくまで目安なので、自分の進み具合に合わせて前後させてください。

時期の目安長文でやることほかの勉強との関係
高3の春ごろ標準的なレベルの長文で、正確に読む練習単語帳・熟語帳・解釈と並行
高3の夏ごろ発展レベルの問題集を1冊、復習まで仕上げる解釈の本の2周目以降と並行
高3の秋ごろ目安の時間を決めて読む練習を増やす志望学部の過去問を見始める
直前期過去問を本番と同じ時間で解き、復習する問題集は読み直しが中心

例えば、高3の夏の時点でまだ長文の問題集を始めていない人なら、今のレベルに合った1冊にしぼり、復習まで丁寧に仕上げることを優先してみてください。

スラッシュリーディングとパラグラフリーディング、どう使い分ける?

2つは「見ている範囲」が違う

スラッシュリーディングは、1文を意味のまとまりで区切って前から読む練習です。パラグラフリーディングは、段落ごとの役割をつかんで文章全体の流れを追う読み方です。どちらか一方ではなく、場面で使い分けます。

『スラッシュリーディングで早慶の長文は読めるようになるの?』と気になる方も多いはずです。

まず知っておきたいのは、スラッシュリーディングは本の名前ではなく、読み方の練習の名前だということです。出版社の公式情報でも、問題集の中のトレーニング法として扱われています。

2つの読み方を比べると

比べる点スラッシュリーディングパラグラフリーディング
見ている範囲1文の中の意味のまとまり段落と文章全体
練習のしかた区切りに印を入れ、前から意味を取る段落ごとに要点を1行でまとめる
効きやすい場面1文が長くて、後ろから訳すと時間がかかる時文章が長く、話の流れを見失う時
気をつけたいこと本番で全文に線を引くと時間がかかる要点だけ追って、細かい根拠を読み落とす

例えば、次のような1文を前から読んでみます。

The idea / that we learn best / when we are relaxed / is supported / by many studies.

「その考え/私たちが最もよく学ぶという/リラックスしている時に/支持されている/多くの研究によって」と、前から意味を取っていく練習です。

本番で区切りを書くかどうか

『本番でもスラッシュを入れながら読んだ方がいいの?』と迷う方もいますよね。

結論から言うと、区切りは練習の中で使い、本番では頭の中で区切れる状態を目指すのがおすすめです。全文に線を引いていると、時間が足りなくなりやすいからです。

スラッシュリーディングが助けになる人
  • 長い1文を後ろから訳していて時間がかかる
  • 音読と組み合わせて読む速さを上げたい
  • 意味のまとまりの区切り方に自信がない
パラグラフの読み方も足したい人
  • 1文は読めるのに、文章全体の要点を答えられない
  • 内容一致の問題で、どの段落を見ればいいか迷う
  • 読み終えた後、話の流れを説明できない

1題を解いた後の復習手順

長文は「解いた後」が本番

長文問題集で力がつくかどうかは、解いた後の復習で決まります。設問の答え合わせで終わらず、読めなかった文と知らなかった語句を拾い、音読で読み直すところまでを1セットにしましょう。

『答え合わせをして、解説を読んだら次の題へ』という進め方をしている方も多いですよね。

それだと、同じところでまたつまずいてしまうことも。次の手順で、1題をしっかり使い切ってみてください。

1題を解いた後の復習手順
  1. 間違えた設問の根拠になる文を、本文の中で探して線を引く
  2. 線を引いた文の主語と動詞に印をつけ、もう一度訳してみる
  3. 知らなかった単語・熟語を書き出し、単語帳・熟語帳で確かめる
  4. 段落ごとの要点を、それぞれ1行で書いてみる
  5. 意味が全部分かった状態で、本文を声に出して読む
  6. 翌日と数日後に、もう一度本文を音読する
長文問題集を解いた後、本文に線を引いて復習している手元の様子

復習で書くものの例

復習ノートには、次のようなことを書いておくと見直しやすくなります。

書くもの例見直す時に役立つこと
読めなかった文主語が長くて動詞を見失った文自分のつまずき方の癖が分かる
知らなかった語句熟語・言い換えの表現単語帳・熟語帳の抜けが分かる
段落の要点各段落を1行で文章の流れをつかむ練習になる
間違えた理由本文のどこを読み違えたか同じ間違いを防げる

例えば、1題の復習が終わったら、次のように自分に問いかけてみてください。

「この長文、何の話だった?」
「最初の段落で問題を出して、最後の段落で筆者の考えを言っていた」

文章全体を一言で説明できたら、その題はしっかり読めています。

よくある失敗

問題集を次々に解き進めて、復習が追いつかなくなることがあります。新しい題に進むより、解いた題の音読と読み直しを優先する方が、結局は早く力がつきます。

時間内に読み切る練習の段階

時間を計るのは「読めるようになってから」

最初から時間を計ると、焦って読み方が雑になりがちです。まずは時間を気にせず正確に読む段階、次に目安の時間を決めて読む段階、最後に本番と同じ形で解く段階と、少しずつ進めるのがおすすめです。

『早慶の長文、いつも時間が足りなくて最後まで読めない…』という方は多いはずです。

時間が足りない原因は、読む速さだけとは限りません。1文で止まる時間が長い、設問を解く順番が決まっていない、ということもあるんです。

3つの段階で進める

段階やること次に進む目安
1 正確に読む時間を計らず、1文ずつ意味を取りながら読む解説と比べて読み違いが少ない
2 目安の時間で読む1題ごとに目安の時間を決め、時間を記録する目安の時間に近づいてきた
3 本番の形で解く志望学部の過去問を、本番と同じ時間で解く最後の設問まで手が届く
時間内に読み切る練習を、正確に読む・目安の時間で読む・本番の形で解くの3段階で進める流れを示した図解

段階1で正確に読めていないうちは、段階2に進まなくて大丈夫です。土台の上に速さが乗ってくるイメージで考えてみてください。

時間を縮めるための工夫

時間が足りない人は、次のどれが当てはまるかを確かめてみてください。

  • 1文で長く止まる人は、英文解釈の手順で読めなかった文を読み直す
  • 読み返しが多い人は、音読の回数を増やして前から読む練習をする
  • 設問で迷う人は、先に設問をざっと見てから本文を読む方法を試す
  • 最後の大問に手が届かない人は、過去問で大問ごとの時間配分を決める

過去問で本番の形を確かめる

早稲田と慶應は、大学の公式サイトで入試問題を公開しています。問題集で読み方が身についてきたら、志望学部の過去問で、長文の長さや設問の形を確かめてみてください。過去問の使い方は早慶の過去問はいつから?の記事で紹介しています。

公式の過去問について

早稲田は入学センターのサイトで過去3年分の入試問題を、慶應は一般選抜の試験問題をPDFで公開しています。著作権の関係で一部が非公開だったり、公開が遅れたりすることがあります。

一人で進めるのが難しい時は

長文の復習は、何をどこまでやるかを自分で決めるのが難しいですよね。『復習のやり方が合っているのか分からない』という方は、学習の進み具合を誰かに見てもらう方法もあります。

私立文系の科目にしぼって学習管理をしてもらえる塾については、私立文系専門のオンライン塾の記事で紹介しています。

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早慶の英語長文でよくある相談

相談の多くは「問題集のレベル」と「読み方」

早慶志望の人の長文の相談を見ていると、問題集が早慶に届くレベルか、スラッシュリーディングのような読み方を使うべきかの悩みが目立ちます。よくある相談を3つ選んで答えていきます。

ハイパートレーニング3は早慶レベルまで対応してる?

「英語長文ハイパートレーニングのレベル3は、早慶レベルまで対応しているのか」という相談はとても多いです。

レベル3は、出版社が「難関編」としている問題集です。ただ、早慶の英語は学部ごとに問題の形が違うので、1冊で全部の形に慣れることはできません。

問題集で読み方と音読の練習を積んだら、志望学部の過去問で本番の形を確かめてみてください。問題集の役割は、過去問に入る前の土台づくりです。

残り数か月で、読み方をスラッシュリーディングに変えるべき?

「本番まで残り3、4か月なのに、英語の読み方をスラッシュリーディングに変えるか迷っている」という相談もありました。

『今から読み方を変えて間に合うのかな…』と不安になりますよね。今の読み方で時間内に読めて点もとれているなら、無理に変える必要はありません。

1文を後ろから訳していて時間が足りない時は、解いた長文の音読でスラッシュの区切りを取り入れてみてください。本番の読み方をいきなり変えるより、復習の中で少しずつ慣らす方が安心です。

問題集を終えたけど、次は何をやればいい?

「早慶志望の浪人生で、長文の問題集と解釈の本をやり込んだので、次の参考書に進みたい」という相談です。

問題集をやり込めたなら、次は過去問に時間を回すタイミングかもしれません。志望学部の過去問を本番と同じ時間で解き、時間内に読み切れるかを確かめてみてください。

過去問で読めない文が多ければ解釈に戻り、時間が足りなければ音読を増やす。こうして過去問の結果から次にやることを決めると、迷いにくくなります。

よくある質問

早慶の英語長文対策はいつから始めればいいですか?

単語・文法の基礎が入り、長い1文の主語と動詞を見つけられるようになったころが目安です。英文解釈と並行して、少しずつ長文の問題集を始めてもかまいません。

ポラリス3だけで早慶の長文対策は足りますか?

問題集は過去問に入る前の土台づくりです。1冊を復習まで仕上げたら、志望学部の過去問で本番の形と時間に慣れていくのがおすすめです。

長文問題集は何冊くらいやればいいですか?

冊数より、1題ごとの復習をどこまでやったかが大事です。解いた題を音読まで仕上げてから次に進み、過去問で読めない文が少なくなってきたら、問題集を増やす必要は小さくなります。

音読はどのくらいやればいいですか?

回数の決まりはありませんが、意味が分かった状態で、止まらずに読めるようになるまで続けるのが目安です。数日空けて読み直すと、読む速さが上がっていくのを感じやすくなります。

まとめ

この記事の要点
  • 長文対策は、単語・文法・解釈の土台ができてから始める
  • 問題集はレベルと目的(精読・速読・パラグラフ)で選ぶ
  • スラッシュリーディングとパラグラフリーディングは場面で使い分ける
  • 1題を解いた後は、根拠の文・語句・段落の要点・音読まで復習する
  • 時間を計るのは正確に読めるようになってから、段階的に
  • 入試の科目や問題の形の最新は、大学の入試要項と過去問で確かめる
早慶ガイド

早慶ガイド 編集部

早稲田大学・慶應義塾大学の入試の仕組み、学部と科目、英語・世界史などの勉強の進め方、時期別の計画、予備校・塾の選び方を、受験生と保護者の目線で整理している情報サイトです。 公式サイト

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